肥厚性瘢痕・ケロイドの手術後にボトックスを打つ意義|クリニックひいらぎ皮膚科形成外科|池尻大橋・渋谷・三軒茶屋

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医療コラム

肥厚性瘢痕・ケロイドの手術後にボトックスを打つ意義|クリニックひいらぎ皮膚科形成外科|池尻大橋・渋谷・三軒茶屋

肥厚性瘢痕・ケロイドの手術後にボトックスを打つ意義

肥厚性瘢痕やケロイドを切除して縫い直す手術を行うことがありますが、手術瘢痕が再び肥厚性瘢痕やケロイドになるリスクがあります。そのため、手術による治療では「いかに再発を防ぐか」が重要になります。

肥厚性瘢痕やケロイドの手術後は12週間で抜糸をしますが、抜糸後も創傷治癒は進みます。肥厚性瘢痕やケロイドが再発する原因は1つではありませんが、重要な原因の1つが創傷治癒過程で創部(特に真皮)にかかる張力(引っ張る力)です。そのため、後述しますが手術後はテーピングやシリコンジェルシートを用いて張力を予防します。

ボトックスは一般的に筋肉の収縮を弱めることでシワの治療として用いられています。しかし、手術後の創部の周囲にボトックスを注射することで、創部周囲の筋肉の収縮する力を弱め、創部をできるだけ安静な状態に保つことができるようになります。特に顔など、表情を作る度に筋肉が動いて創部の安静を保ちにくい部位ではこの作用は理解しやすいと思います。

さらに、ボトックスの効果は筋肉の動きを弱めることによる「張力の軽減」だけではありません。基礎研究で、ボトックスは瘢痕形成に関係する線維芽細胞の増殖やコラーゲンの生成、サイトカインの抑制に関与することも報告されています。つまり、張力を軽減する作用に加えて、瘢痕形成そのものを抑制する作用がある可能性が考えられています。ただし、この作用についてはまだ十分に解明されているわけではありません。

ボトックスを注射することで肥厚性瘢痕やケロイドを完全に抑制できるわけではありませんが、再発を予防するための選択肢の一つだと考えられます。

                                              

藤木政英

監修 藤木政英(医学博士)
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科 院長

皮膚科学と形成外科学の両面から最善の治療を提供しています。
これまで大学病院、虎の門病院、国立がん研究センターなど、第一線の病院で勤務してきた経験から、医学的根拠に基づく誠実な医療を行うことを心がけています。特に形成外科・皮膚外科の日帰り手術、レーザー治療に力を入れており、短時間で終える治療は初診時に行うことができる体制を整えています(詳しくはホームページをご覧下さい)。

皮膚や形態、機能の病気で悩む方に、「より良い人生を送るための医療」を提供するためにクリニックひいらぎを開院しました。

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