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なぜピコ秒ルビーレーザーがないのか?

なぜピコ秒ルビーレーザーがないのか?

QスイッチYAGレーザー、ピコ秒YAGレーザー、Qスイッチアレキサンドライトレーザー、ピコ秒アレキサンドライトレーザー、Qスイッチルビーレーザーという言葉を聞いたことがあると思います。しかし、「ピコ秒ルビーレーザー」という言葉を聞いたことがある人はほとんどいないと思います。なぜ「ピコ秒ルビーレーザー」は一般的に用いられないのでしょうか?

ルビーレーザーの媒質(外部からエネルギーを受け取り、光を増幅する物質)は、クロムイオン(Cr3+)を添加した酸化アルミニウム(ルビー)です。このルビーには「光のエネルギーを貯めるのは得意だけど、それを一瞬で(短いパルス幅で)強い光として取り出すには不利な性質」があります。例えるなら、ルビーは、水をたくさん貯めておける大きなタンクのようなものです。しかし、大きなタンクであっても、必ずしも水を一瞬で噴射できるわけではありません。ルビーはQスイッチによってナノ秒単位で放出することには適していますが、さらに短いピコ秒で放出することには適していません。

さらに、レーザー媒質には光を増幅できる周波数の範囲があり、これを「利得帯域」といいます。ピコレーザーのような短いパルス幅のレーザーを発生させるには、一般的に広い利得帯域が必要であり、広い周波数の光を組み合わせる必要があります。これも例えるなら、たくさんの異なる音を上手く組み合わせて、一瞬の鋭い音を作るようなイメージです。しかし、ルビーは光を増幅できる周波数の範囲が比較的狭いため、ピコレーザーを作るには不利になります。

他にもいくつかの物理的理由があることに加え、比較的波長の近いアレキサンドライトレーザー(755nm)の方がピコ秒レーザーに適していることなどから、ピコ秒ルビーレーザーは実用化されていません。

監修 クリニックひいらぎ皮膚科形成外科

当院は、皮膚・体表の病気に対する「日帰り手術」「レーザー治療」を専門的に行うクリニックです。 一般的な大学病院の3~4倍にあたる年間3000件以上の日帰り手術を行っており、皮膚腫瘍・皮下腫瘍などの小さな手術からリンパ浮腫などこれまで大学病院でしか行われていなかった高難度の手術まで行っています。
多くの方の期待に応えることができるように日々真剣に医療を提供しています。 病気やケガ、その後遺症、加齢性変化に悩む方に、医学的根拠に基づき、誠実に医療を提供するクリニックでありたいと思います。

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