Vbeam Ⅱ|クリニックひいらぎ皮膚科形成外科|目黒区・池尻大橋駅

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Vbeam Ⅱ

Vbeam Ⅱ|クリニックひいらぎ皮膚科形成外科|目黒区・池尻大橋駅

 Vbeam Ⅱは595nmという波長をもつレーザーで、血液中のヘモグロビンに選択的に吸収されることで、血管を内壁から熱破壊し、血管を閉塞させます。そのため、血管腫や毛細血管拡張症、炎症後紅斑(ニキビ跡の赤み)などの血管性病変を治療するのに用いられます
Vbeam Ⅱ
は、レーザーを照射する直前に皮膚を冷却する装置があり、レーザー照射の痛みを軽減し、熱傷などの合併症の頻度を下げることができます。痛みは軽く輪ゴムで弾かれる程度であるため、小範囲の病変では麻酔は必要ありません。
レーザーを照射した当日は軟膏を塗布しますが、他のレーザーと異なり出血や滲出液はないため、ガーゼなどで覆う必要はありません。

対象疾患

保険適用:いちご状血管腫(乳児血管腫)、単純性血管腫(毛細血管奇形)、毛細血管拡張症

保険適用外:ニキビ跡(赤み)、血管拡張性肉芽腫、尋常性疣贅、肥厚性瘢痕・ケロイド、酒さなど

合併症

  • 紫斑(内出血):血管が破壊されることにより紫斑(内出血)が起こることがあります。多くの場合、1~2週間で軽快します。
  • 腫れ:照射翌日が最も強いですが、数日で軽快します
  • 炎症後色素沈着:レーザーによって生じる熱で炎症が起きるため、照射後に色素沈着が生じることがあります。数か月で自然軽快しますので経過観察を行います。
  • 水疱・瘢痕:まれですが照射部位に熱傷が起こり、水疱やキズ跡になることがあります。

治療後の経過とケア

  • シャワー浴や入浴は当日からできます。
  • 基本的に処置は必要ありませんが、部位や病変によってはワセリンの塗布を1週間お願いすることがあります。
  • 日焼けをすると治療効果が落ちるだけではなく、合併症の頻度も高くなりますので日焼け止めや遮光をお願いします。

Vbeam Ⅱの原理と紫斑について

Vbeam Ⅱは「赤みを取るレーザー」と思われがちですが、これは正確ではありません。Vbeam Ⅱのレーザー光は血管内のヘモグロビンに吸収され、光エネルギーが熱エネルギーに変換し、熱が発生することで血管を閉塞させます。つまり、Vbeam Ⅱは赤いものに反応しているわけではなく、血管内のヘモグロビンに反応して血管を破壊することで効果を現します(実際、Vbeam Ⅱは赤色の刺青(タトゥー)には効果はありません)

そのため、ヘモグロビンが少ないごく細い血管や、血管を閉塞させるほど十分な熱を発生させることができない静脈瘤のような太い血管には効果が限定的です。

Vbeam Ⅱはパルス色素レーザーと呼ばれるレーザーの一種ですが、初期のパルス色素レーザーより効果、安全性とも格段に高くなっています。特に初期のパルス色素レーザーと比較して大きく改善したのは、サブパルスという方法が開発されたことによります。初期のレーザーでは、1回の照射で1発のパルスのみ(単パルス)であったため、0.45m秒という短い照射時間幅(パルス幅)しか用いることはできませんでした。短いパルス幅では、細い血管病変の治療はできるのですが、太い血管病変には効果がありません。そのため、初期の色素レーザーは限られた病変にしか効果がありませんでした。

しかし、複数のパルスを一定の間隔で連続で発振することで、疑似的に長いパルスとして出力するサブパルスが開発されたことによりパルス幅が0.4540m秒まで調整することができるようになりました。詳細な機序は割愛しますが、このことによりこれまでは治療できなかったさまざまな血管病変の治療を行うことができるようになりました。

Vbeam Ⅱの有名な合併症として、紫斑があります。紫斑は、血管が破壊された結果、血管から血液が漏出することによって生じます。そのため、血管が破壊されたことを示しているため、紫斑が生じることは必ずしも悪いことではありません。実際に単純性血管腫では紫斑が出るように照射をしますし、本来は炎症後紅斑や毛細血管拡張症も紫斑が出るように照射をした方が治療効果は高いと考えます。しかし、整容的な要素も大きいこうした疾患ではダウンタイムを気にされる方が多く、あえて紫斑になりにくい設定で照射をすることがあります。

効果、ダウンタイムなどを考慮して、レーザーの設定を細かく調整できるのもVbeam Ⅱの特徴です。

Vフェイシャル

Vフェイシャルとは、Vbeam Ⅱを顔全体に照射することによって顔の赤みの改善と皮膚のタイトニングを同時に行う治療法です。Vbeam Ⅱはヘモグロビンに反応するだけではなく、表在性メラニンにも反応しますので、くすみや肝斑を除くシミにも有効です。さらに、ヘモグロビンに反応した際に生じるエネルギーによって、線維芽細胞などの皮膚を再構築するする細胞が活性化し、タイトニング効果が得られると考えられています。特に、顔の表面に拡張した毛細血管が見える方の赤みに高い効果が期待できます。

しかし、Vフェイシャルの目的はあくまで「顔の赤みの改善+皮膚のタイトニング」です。表在性メラニンはメインのターゲットではありません。表在性メラニンを含めた皮膚の色調改善では広範囲の波長を有するIPL(ステラM22)の方が有効ですし、皮膚のタイトニングを主目的とするときはフラクショナルレーザーの方が有効です。

Vフェイシャルの照射頻度は1カ月に1度、治療回数は5回が目安です。施術当日から洗顔や化粧を行うことができ、ダウンタイムは最小限です。

費用

保険診療(いちご状血管腫、単純性血管腫、毛細血管奇形)

※自治体の医療費助成が適用されます(例:東京23区:18歳まで自己負担なし)。

項目 費用
10cm²未満 約8,100円(3割負担)
約2,700円(1割負担)
10~20cm² 約9,600円(3割負担)
約3,200円(1割負担)
20~30cm² 約11,100円(3割負担)
約3,700円(1割負担)
30~40cm² 約12,600円(3割負担)
約4,200円(1割負担)
40~50cm² 約14,100円(3割負担)
約4,700円(1割負担)

自由診療(ニキビ跡(赤み)、血管拡張性肉芽腫、尋常性疣贅、肥厚性瘢痕・ケロイド、酒さなど)

項目 費用
全顔(Vフェイシャル) 16,500円
両頬 11,000円
鼻+鼻周囲 11,000円
血管拡張性肉芽腫、尋常性疣贅、肥厚性瘢痕・ケロイド 1カ所 11,000円
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