ニキビ跡|クリニックひいらぎ皮膚科形成外科|目黒区・池尻大橋駅

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ニキビ跡

ニキビ跡|クリニックひいらぎ皮膚科形成外科|目黒区・池尻大橋駅

ニキビ跡の分類

ニキビ跡は以下の4つに分類されます。

萎縮性瘢痕

陥凹したニキビ跡であり、クレーターと呼ばれることもあります。一般的にイメージされるニキビ跡のことです。

炎症後紅斑

炎症で毛細血管が拡張することによって生じる皮膚の赤みです。

肥厚性瘢痕・ケロイド

ニキビ跡が赤く盛り上がった状態です。フェイスラインや背中のニキビに起こりやすいことが特徴です。

炎症後色素沈着

ニキビの炎症でメラノサイトが活性化したことによって起こる茶色の色素斑です。

萎縮性瘢痕(クレーター)の分類

萎縮性瘢痕(クレーター)は、①アイスピック型、②ボックスカー型、③ローリング型に分類されます。

ニキビ跡の治療

アイスピック型

開口部は小さいのですが、アイスピックのように奥に深いタイプです。表皮、真皮を越えて深く凹んでおり、表皮や真皮からの皮膚の再構築が期待しにくく、最も治療が難しいです(深いやけどほど治癒するのに時間がかかり、きれいに治りにくいことと同じ理屈です)。

ボックスカー型

貨物列車(boxcar)のように四角にへこんでおり、ニキビ跡で最も多いタイプです。ニキビ跡は浅く、底面が平らになっています。真皮層が残っているため、最も皮膚の再構築を期待できます。

ローリング型

楕円形で緩やかに凹んでおり、底面がお椀のようになっているタイプです。ニキビの炎症が皮下に波及したことにより生じた瘢痕組織が、皮膚を引っ張り込むことによって生じます。

ニキビ跡の治療

全ての種類のニキビ跡(萎縮性瘢痕、炎症後紅斑、肥厚性瘢痕・ケロイド、炎症後色素沈着)に対して有効な治療法というものは存在せず、ほとんどの方はいくつかの種類が混在しています。ニキビ跡の治療は医学的根拠が確立されつつあり、皮膚の状態を正しく評価することによりほとんどのニキビ跡は改善させることができるようになりました。当院では有効性が広く認められているニキビ跡治療は全て行っていますので、最善の治療法を提案します。

 

ここでは最も治療が難しいニキビ跡である萎縮性瘢痕(クレーター)の治療法を説明します。

萎縮性瘢痕(クレーター)の治療は、端的に表現すると2つしかありません。それは、表皮や真皮からの皮膚の再構築を促す治療」と「ニキビ跡の深部にある瘢痕を解除する治療」の2つです。

「表皮や真皮からの皮膚の再構築を促す治療」にはいくつかの方法があり、この再構築のきっかけを薬剤で与えるものがケミカルピーリング、トレチノイン、TCAクロス、針で与えるものがダーマペン、針とラジオ波で与えるものがポテンツァ、レーザーで与えるものが炭酸ガスレーザー、フラクショナルレーザーになります(炭酸ガスレーザーとフラクショナルレーザーは組織を蒸散させる点では共通していますが、ニキビ跡に対する照射方法は全く異なります)。その一方で、「ニキビ跡の深部にある瘢痕を解除する治療」は今のところサブシジョンしかありません(サブシジョンを機器で行うものもあります)。そのため、ニキビ跡の治療の原則はサブシジョンを行い、さらに「皮膚の再構築を促す治療」を追加するということになります。

「皮膚の再構築を促す治療」は治療効果、ダウンタイム、費用の3点を考えて選択するのがいいと思います。一般的にダウンタイムが長いものほど治療効果は高くなり、ダウンタイムが短いものほど治療効果は小さくなります(残念ながら、ダウンタイムが短くて治療効果も高いという夢のような治療法はありません)。個人差やニキビ跡の状態、治療歴によっても左右されますが、おおよそ治療効果とダウンタイムの関係は以下のようになります。

治療効果(高い順)

炭酸ガスレーザー>>>ポテンツァ≧フラクショナルレーザー≧ダーマペン>ケミカルピーリング>トレチノイン

ダウンタイム(短い順)

トレチノイン≧ケミカルピーリング>ダーマペン≧フラクショナルレーザー≧ポテンツァ>>炭酸ガスレーザー

①サブシジョン

皮膚の下(正確には真皮とSMASという筋膜の間)の瘢痕組織を切ることによって皮膚が引き込まれた状態を改善させます。局所麻酔を行った後に、サブシジョン用の針で瘢痕組織を引きはがし、キズが治る力を利用して凹みをなだらかにします。単に癒着をはがしただけでは再度癒着する可能性があるため、ヒアルロン酸や脂肪注入を行うことで再癒着を予防します。

一般的にはローリング型のニキビ跡に適応とされていますが、アイスピック型やボックスカー型も皮下組織の瘢痕があるため、全てのタイプのニキビ跡に適応があります。サブシジョンは特に頬、フェイスラインのニキビ跡に有効です。こめかみにも有効ですが、顔面神経側頭枝という重要な神経が走行しているため、神経を損傷しない範囲で行います。鼻に対する効果は限定的です。

②炭酸ガスレーザー

皮膚に含まれる水分に反応して組織を蒸散させるレーザーです。ニキビ跡の表面に照射することで、皮膚の表面の組織を蒸散させ、皮膚の再生を促します。さらに、ニキビ跡の角(エッジ)を削ることで「ニキビ跡っぽさ」を改善させることができます。当院では、ニキビ跡のみに照射するのではなく、ニキビ跡周囲の皮膚にも照射することで平坦なキズになるように瘢痕組織を形成しています。0.1mmの違いにこだわり、ニキビ跡を極限まで目立たせなくすることに取り組んでいます

照射した部位はごく浅いキズになりますので、1週間ほど軟膏処置が必要になります。その後、3か月間(2~6ヵ月間)ほど赤みが続きます。最もダウンタイムが長い治療法ですが、最も高い治療効果を期待できます

③フラクショナルレーザー

フラクショナルレーザーは、皮膚表面にごく小さな点状の穴を多数あけ、そこから皮膚の再構築を期待するレーザーです。施術前に麻酔クリームを塗布しますので、痛みはそれほどありません。

ニキビ跡の治療だけでなく、毛穴や皮膚の引き締めにも使われます。赤み、腫れなどが生じますが、5日~1週間ほどで軽快します。2週間~1ヵ月ごとに5回程度の施術を行うことで、ボックスカー型に効果を示すことがあります(アイスピック型やローリング型に対する効果は限定的です)。

④ダーマペン

髪の毛よりも細い極細針を電動でコントロールし、皮膚に微細な穴を無数に開けることで皮膚の創傷治癒を引き起こし、ニキビ跡を改善させる治療です。施術前に麻酔クリームを塗布しますので、痛みはそれほどありません。

ニキビ跡の治療だけでなく、毛穴や皮膚の引き締めにも使われます。施術後は赤みや出血、腫れがありますが、出血するくらいしっかり治療する方が効果は高くなります。ダウンタイムは5日~1週間ほどです。2週間~1ヵ月ごとに5回程度の施術を行うことで、ボックスカー型に効果を示すことがあります(アイスピック型やローリング型に対する効果は限定的です)。

⑤ケミカルピーリング

毛穴のつまりや古い角質を取り除き、皮膚の新陳代謝を促します。ゆっくりとニキビ跡を改善させる効果が期待できますが、ニキビができにくくなることに加え、肌質を改善させることに大きな効果があります。2週間~1か月に1度のペースで行いますが、1回行っただけでも皮膚の質感が改善したことを実感できることが多いです。

ケミカルピーリングはダウンタイムや副作用が少なく、手軽に行いやすい治療です。

⑥トレチノイン

シミを薄くする外用薬として知られているトレチノインですが、皮膚の新陳代謝を促す作用があります(その作用を利用してメラニンを排出することでシミが薄くなります)。そのため、ニキビ跡に対しても有効であり、シミ治療と併行して行うことができます。

⑦TCAクロス

TCA CROSSとはTrichloroacetic Acid Chemical Reconstruction Of Skin Scarのことで、高濃度のトリクロロ酪酸(TCA)を塗布することで皮膚の再構築を促します。液体による治療のため深いニキビ跡にも有効で、主にアイスピック型の治療に用いられています。

しかし、TCAクロスはAcidという単語が含まれていることからもわかる通り「酸」の作用で皮膚に障害を与えます。ニキビ跡の治療では、皮膚の再構築を促す深さや範囲を厳密に調整することが重要です。TCAクロスでは影響を与える範囲を微調整することが難しく、効果が乏しい、あるいは逆に悪化や色素沈着を起こすリスクがあると考えており、当院では採用していません。

本気でニキビ跡を治療したい方に -なぜ多くのニキビ跡治療は効果がないのか?-

皮膚は浅いところから表皮、真皮、皮下組織という構造に分かれますが、真皮や皮下組織に損傷や炎症を生じると、皮膚が瘢痕組織という硬い組織に置き換わります(表皮のみの損傷は上皮化という機序で再生するため、瘢痕組織に置き換わることなく、跡を残さずに治癒します)。さらに、損傷や炎症が起きた組織は縮んで治癒する性質があるため、ニキビが繰り返しできることによって徐々に組織が収縮し、皮膚が陥凹してニキビ跡になります(深い熱傷やケガが縮んで治るのと同じ理屈です)。つまり、ニキビ跡(クレーター)は正常皮膚が瘢痕組織によって置き換わること、組織が収縮することで皮膚が陥凹することによって起こります(実際に、ニキビ跡は英語で「acne scar (acne:ニキビ、scar:瘢痕)」と表現されます)。

創傷治癒を専門とする私たちは、瘢痕によって組織が収縮した状態を治療する際に、瘢痕を切り離すこと、そして切り離したことによって不足した組織を外から補うことを考えます。例えば、このように熱傷で皮膚が拘縮し、関節が動かなくなった方を治療する際、私たちは拘縮した部分の皮膚を切り離し、生じた皮膚の欠損に対して他の部分から植皮(皮膚移植)や皮弁移植(血流のある組織の移植)を行うことで、不足した皮膚を補います。

         

では、ニキビ跡の治療について考えてみます。ダーマペン、フラクショナルレーザー、ポテンツァ、シルファームなどは、表皮や真皮にあえて損傷を加え、創傷治癒を促すことによって、皮膚の再構築を促す治療です。足りない組織を外から補うような治療ではありません。では、本当にこうした治療のみで皮膚の瘢痕組織が減少し、収縮した組織を補うだけの皮膚の再構築が起こるのでしょうか?

結論としては、瘢痕形成や組織の収縮の少ないニキビ跡(主にボックスカー型)には効果がある可能性はありますが、ローリング型やアイスピック型は多少の皮膚の再構築程度では治療効果を実感することができません(もちろん個人差はあります)。

そのため、さきほどの熱傷の例で説明したように、ニキビ跡の治療においても瘢痕を切り離すこと、他の部分から組織を補うことが重要な治療選択肢です。ニキビ跡の治療において「瘢痕を切り離すこと」にあたるのがサブシジョンであり、「他の部分から組織を補うこと」がヒアルロン酸、あるいは脂肪注入になります。一般的にサブシジョンはローリング型に有効とされていますが、実際にはアイスピック型やボックスカー型も皮下組織(正確には真皮とSMASという筋膜の間)の瘢痕形成がありますので、どのタイプのニキビ跡にも有効です。そのため、「サブシジョン」+「ヒアルロン酸 or 脂肪注入」+「皮膚の再構築を促す治療」が現代医学で妥当なニキビ跡治療です。さらに、ダウンタイムを許容できるのであれば、「サブシジョン」+「ヒアルロン酸 or 脂肪注入」+「炭酸ガスレーザー」が最も高い治療効果を期待できると考えられます。

サブシジョン単独の治療は効果的か?

萎縮性瘢痕(クレーター)に対して「サブシジョン+ヒアルロン酸 or 脂肪注入+炭酸ガスレーザー」の治療を勧めていますが、炭酸ガスレーザーを行うことでダウンタイムが長くなるため、「サブシジョン単独で治療することはできないか」と疑問を持つ方もいると思います。このような疑問を持つ方は下の画像をご覧ください。

こちらの方はサブシジョン単独で治療を行いましたが、治療前後の画像を比べると、治療後にニキビ跡が浅くなっていることがわかると思います。

では、サブシジョン後の画像のみをご覧ください。

この画像を見て、どう感じますか?ニキビ跡の治療ゴールとして満足できるでしょうか?

もちろん感じ方には個人差がありますが、多くの方は「もう少し改善させたい」と思うのではないでしょうか。

ニキビ跡が浅くなったとしても、小さな皮膚の陥凹(くぼみ)がたくさんあると「ニキビ跡っぽさ」は改善しません。つまり、ニキビ跡が浅くなることと治療満足度は必ずしも一致しません。SNSなどで「サブシジョンは効かない」という意見を見ることがありますが、サブシジョンが効かなかったのではなく、「ニキビ跡っぽさ」が改善しなかったためではないかと思います。

ニキビ跡の治療はニキビ跡を浅くするだけでは不十分であり、炭酸ガスレーザーでニキビ跡のエッジを削ることで「ニキビ跡っぽさ」をなくすことが重要です。そのため、サブシジョン単独ではなく、ダウンタイムを許容できるなら炭酸ガスレーザーの併用をお勧めします

サブシジョン後に行う脂肪注入について

サブシジョン後にヒアルロン酸を注入する治療が広く行われていますが、「ヒアルロン酸が吸収された後にニキビ跡が再発しないのか?」と疑問に感じる方もいると思います。

これに対し、「サブシジョンを行った後にヒアルロン酸を注入することで、線維芽細胞が活性化し、コラーゲンが合成され、再発が予防できる」と論文では報告されています。このように専門用語を並べるとそれらしく聞こえるのですが、ヒアルロン酸が吸収されるのは事実であり、長期経過が安定しているかは現在でもよくわかっていません。サブシジョンは1995年にDermatologic Surgeryという医学雑誌に初めて報告され、現在まで世界中で30年近く行われている治療ですが、サブシジョン後に注入するもの(フィラーと言います)は何が最善か統一した見解はありません。フィラーとしてヒアルロン酸以外にも多血小板血漿(PRP)やハイドロキシアパタイト(Calcium hydroxylapatite)などを用いた報告はありますが、自然吸収されるものを充填している限り、結果に大きな違いがあるとは思えません。

そこで、当院はニキビ跡に対して、サブシジョン後に脂肪注入を行う治療を行っています。ニキビ跡に対して、脂肪注入が効果的だとする海外の論文はありますが、国内からの報告は1つもありません(2024年現在)。そのため、進的な治療であり、日本人にとって本当に有効かどうかは誰にもわからないという状況です。しかし、ニキビ跡の治療を発展させることは、当院のように専門医が所属し、有効性や安全性を検証できるクリニックに課せられた使命であると考えています。

脂肪吸引や脂肪注入の手技や有用性は確立していますが、合併症として以下のことが起こる可能性があります。

感染、皮下出血、腫脹、瘢痕、色素沈着、疼痛、漿液腫、脂肪塞栓、脂肪壊死、知覚低下

ただし、注入に用いる脂肪は1~2cc程度であり、豊胸などで行う脂肪吸引や脂肪注入よりはるかにリスクは低いと考えられます。脂肪吸引の部位は下腹部、あるいは大腿内側になります。

「サブシジョン+ヒアルロン酸 or 脂肪注入+炭酸ガスレーザー」は理想的な治療法なのか?

繰り返しになりますが、ニキビ跡(クレーター)は繰り返す炎症によって組織が収縮して皮膚が陥凹すること、正常皮膚が瘢痕組織に置き換わることによって生じます。そのため、理想的なニキビ跡治療は①収縮した組織を再生させ、②瘢痕組織を正常皮膚に戻すことになります。しかし、本当にそのような治療は存在するのでしょうか?

答えはお分かりだと思いますが、現代医学ではそのような方法は確立していません。もし収縮した組織を再生させ、瘢痕組織を正常皮膚に戻すことができるならこの世からキズ痕というものがなくなります。熱傷(やけど)やケガの瘢痕や拘縮、ケロイド、妊娠線、水痘(みずぼうそう)の痕などで悩む方はいなくなりますし、手術もキズ痕を残さずにできるようになります。しかし、現実はそのようになっていません。つまり、現代医学ではニキビ跡を完治させることは不可能であり、「いかにニキビ跡を目立たせなくするか」というアプローチをしています(このように記載するとがっかりする方もいると思いますが、専門の医師が治療すれば大きな改善が期待できますのでご安心ください)。

「サブシジョン+ヒアルロン酸 or 脂肪注入+炭酸ガスレーザー」では以下のアプローチによってニキビ跡を目立たせなくすることができます。

①収縮した組織を再生させることはできない→サブシジョンで瘢痕組織を切り離し、切り離したところにヒアルロン酸や脂肪を注入することで不足している組織を追加する→ニキビ跡を浅くする

②瘢痕組織を正常皮膚に戻すことはできない→炭酸ガスレーザーで周囲の皮膚を含めてニキビ跡のエッジを削る→瘢痕組織の形を変えることで「ニキビ跡っぽさ」を改善させる

つまり、「サブシジョン+ヒアルロン酸 or 脂肪注入+炭酸ガスレーザー」は理想的なニキビ跡治療ではありませんが、現代医学で最も妥当なニキビ跡治療であると考えます。再生医療によって「ニキビ跡が正常皮膚に戻る」ような理想的な治療が実用化されることが期待されますが、それは近い将来・・・というわけではなさそうです。

顔は曲面である

「顔は曲面である」

何を当たり前のことを言っているんだ、と思った方もいると思います。しかし、ニキビ跡に悩む方には知ってもらいたいことでもあります。

実はこのことを正しく認識している医師と認識していない医師では治療結果に大きな違いがあるのです。炭酸ガスレーザーによる治療を受けてもニキビ跡が改善しなかったと感じたことがある方は、このことが原因かもしれません。

以下の画像をご覧ください。

右こめかみのニキビ跡の画像ですが、赤丸で囲った部位が目立っている気がしませんか?実は、一見同じように見えるニキビ跡でも「目立つもの」として認識されやすいものがあるのです。

最初に述べたように顔は平面ではなく曲面であり、当然ですが下の画像のように顔の輪郭は側面に行くほど後方に回ります。私達は無意識下に顔を曲面であると認識しており、この形態から外れた状態に違和感を感じます。

そのため、下の図のように平坦なニキビ跡や顔の中央側が陥凹したニキビ跡は、輪郭に沿って陥凹しているように見えるため、比較的目立ちにくいです(もちろんこうしたニキビ跡も「炭酸ガスレーザー+ヒアルロン酸 or 脂肪注入+サブシジョン」で最大限目立たせなくすることができます)。

しかし、下の図のように顔の外側が陥凹するようなニキビ跡は、輪郭に沿っていないため外側のエッジが突出して見え、正面から見た際(自分で鏡を見た際)に目立つものとして認識されます。最初に述べた赤丸のニキビ跡はこのように外側が突出しているように見えるため目立っているように感じたのです。

そのため、こうした外側のエッジが目立つニキビ跡に対しては輪郭の形態を確認しながら、下図のように炭酸ガスレーザーで処置をしています。

しかし、実際にはニキビ跡は数十個あることが多いため、話はこの図のように単純ではありません。

つまり、ニキビ跡に対する炭酸ガスレーザーは単にエッジを削るのみではなく、輪郭や他のニキビ跡の形などのバランスを見ながら行う必要があり、「0.1mm単位でのこだわり」が必要だと考えます。

どうしてもダーマペン、フラクショナルレーザー、ポテンツァ、シルファームで治療をしたい方に

クレーターは、ニキビ跡の深部にある瘢痕を解除する治療」と「表皮や真皮からの皮膚の再構築を促す治療」を組み合わせることが重要であることを繰り返し述べてきました。「ニキビ跡の深部にある瘢痕を解除する方法」はサブシジョンですが、「表皮や真皮からの皮膚の再構築を促す治療」はいくつかあり、「ニキビ跡っぽさ」を改善できる点で炭酸ガスレーザーをお勧めしました。

しかし、ダウンタイムの短さからダーマペン、フラクショナルレーザー、ポテンツァ、シルファームで治療したい方もいると思います。こうした治療は全く効果がないと主張しているわけではなく、組織の収縮と皮膚の瘢痕形成が小さいボックスカー型では効果を実感できるほどの皮膚の再構築が起こる可能性はあると考えます(正常皮膚の質感の改善も期待できます)。あくまで「組織の収縮や瘢痕形成の度合い」と「治療による皮膚の再構築効果」のバランスの問題です。

ただし、こうした治療は高額の費用と時間を費やすほどの期待値の高いものではないと考えます。そのため、3回(多くても5回)受けても効果を実感できないときは、他の治療法を検討することをお勧めします。そして、ダウンタイムを許容できるようなら「サブシジョン+ヒアルロン酸 or 脂肪注入+炭酸ガスレーザー」で治療を受けてもらいたいと思います。

費用

サブシジョン

項目 費用
4cm²未満 22,000円
4~10cm² 44,000円
10~20cm² 66,000円
20~40cm² 132,000円
全顔 220,000円

サブシジョン+ヒアルロン酸

項目 費用
4cm²未満 44,000円
4~10cm² 66,000円
10~20cm² 88,000円
20~40cm² 168,000円
全顔 248,000円

サブシジョン+ヒアルロン酸+炭酸ガスレーザー

項目 費用
4cm²未満 55,000円
4~10cm² 88,000円
10~20cm² 132,000円
20~40cm² 248,000円
全顔 328,000円

サブシジョン+脂肪注入+炭酸ガスレーザー(脂肪吸引費込み)

項目 費用
4cm²未満 121,000円
4~10cm² 154,000円
10~20cm² 198,000円
20~40cm² 314,000円
全顔 394,000円

 

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