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片側の眼瞼下垂の治療を受けると反対側が下がることがあるのはなぜ? -Hering現象について-

片側の眼瞼下垂の治療を受けると反対側が下がることがあるのはなぜ? -Hering現象について-

片側のみ、あるいは片側優位の眼瞼下垂の治療を受ける方にとって大切な話です。

原則として左右の眼瞼挙筋は同程度の神経支配がされており、脳は「左右のまぶたを同じ程度開く」ように眼瞼挙筋に指示をしています。

しかし、例えば、右に重度の眼瞼下垂、左に軽度の眼瞼下垂がある方について考えてみます。右に重度の眼瞼下垂があるため、右のまぶたは上げづらく、脳は「まぶたを上げろ」という指示を出し、右のまぶたを上げようとします(ただし、腱膜性眼瞼下垂では瞼板と挙筋腱膜の結合が緩んでいるため正常の高さまでは上がりません)。すると、軽度の眼瞼下垂である左のまぶたにも同じ強さの指示が入ります。その結果として、本来は軽度の眼瞼下垂があるはずの左は一見正常(あるいは過開瞼)のように見えることがあります。そして、多くの場合、このことは術前に本人も自覚していません(右のみの眼瞼下垂だと思っています)。

ここで、右のみ眼瞼下垂手術を受けて右のまぶたが十分に開くようになると、脳の「まぶたを上げろ」という指示が減少します。すると「右の手術を受けたら、これまで正常(に見えていた)だった左が眼瞼下垂になった」という現象が生じます。これがHering現象です。

つまり、片側のみの眼瞼下垂に見えたとしても、実際には両側性の眼瞼下垂であり、一方が代償性に開いているということがあります。手術前の診察でHering現象が生じるかをある程度は予測することができますが、手術後の状態を完全に予測することはできません。そのため、片側の眼瞼下垂手術を受け、もう一方がHering現象によって下がってしまったときは、後日追加で下がってしまった方の眼瞼下垂手術を行うことがあります。

監修 クリニックひいらぎ皮膚科形成外科

当院は、皮膚・体表の病気に対する「日帰り手術」「レーザー治療」を専門的に行うクリニックです。 一般的な大学病院の3~4倍にあたる年間3000件以上の日帰り手術を行っており、皮膚腫瘍・皮下腫瘍などの小さな手術からリンパ浮腫などこれまで大学病院でしか行われていなかった高難度の手術まで行っています。
多くの方の期待に応えることができるように日々真剣に医療を提供しています。 病気やケガ、その後遺症、加齢性変化に悩む方に、医学的根拠に基づき、誠実に医療を提供するクリニックでありたいと思います。

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