治療法に悩む(ことが多い)表皮母斑
- 2023年5月21日
- レーザー治療
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科の藤木政英です。
表皮母斑は表皮の角化細胞(ケラチノサイト)という細胞が過形成になり生じる母斑です。小児期から認めることが多く、徐々に拡大することがあります。良性の疾患ですが、しばしば治療法に悩みます。
表皮母斑は手術で切除すれば、再発することはまずありません。しかし、キズ痕(手術瘢痕)ができることや、広範囲の病変では手術が難しいことがあります。その一方で、表皮由来の病変のため、炭酸ガスレーザーで治療することも選択肢です。極力きれいに治癒するように表皮のみ、あるいは真皮浅層までレーザーを照射するのですが、再発が多いことが特徴です(再発しないように深く削ると、その部分が瘢痕になってしまいます)。ただし、再発するにしても元の病変と全く同じになるわけではなく、やや平坦になり、多くは治療前より目立たなくなります。
そのため、再発リスクをご理解いただいた上で炭酸ガスレーザーを行うか、小範囲の病変であれば切除するか、あるいはその両方を組み合わせて治療するか、医師とよく相談して治療方針を決めることが重要です。当院は皮膚科学と形成外科学の両面から最善の治療法を提案しております。表皮母斑でお悩みの方はぜひ当院にご来院下さい。
表皮母斑に対する切除術
【リスク・合併症】
感染、出血、再発、痛み、腫れ、瘢痕・ケロイド、など
【費用】
3割負担の方
露出部のもの
2cm未満 約5000円
2~4cm 約11000円
4cm以上 約13000円
非露出部のもの
3cm未満 約4000円
3~6cm 約10000円
6~12cm 約13000円
12cm以上 約25000円
※手術費用の他に、診察料、病理検査料などがかかります。
表皮母斑に対する炭酸ガスレーザー(自由診療)
2mm未満 10000円
2~5mm 15000円
5~10mm 20000円
※初診料、再診料が別途必要です
監修 藤木政英(医学博士)
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科 院長
皮膚科学と形成外科学の両面から最善の治療を提供しています。
これまで大学病院、虎の門病院、国立がん研究センターなど、第一線の病院で勤務してきた経験から、医学的根拠に基づく誠実な医療を行うことを心がけています。特に形成外科・皮膚外科の日帰り手術、レーザー治療に力を入れており、短時間で終える治療は初診時に行うことができる体制を整えています(詳しくはホームページをご覧下さい)。
皮膚や形態、機能の病気で悩む方に、「より良い人生を送るための医療」を提供するためにクリニックひいらぎを開院しました。