サブシジョンは部位によって効果が変わります
- 2025年12月11日
- その他

ニキビ跡を含む陥凹瘢痕の治療でサブシジョンは重要な治療選択肢ですが、部位によって治療効果は変わります。こめかみ、頬、フェイスラインは効果が高く、前額、下顎はやや効果が劣ります。鼻(特に鼻尖・鼻翼)と白唇部(鼻と上口唇の間)はあまり効果が期待できません(鼻に対するサブシジョンの治療効果が低い理由は当院のHPに載せています)。
陥凹瘢痕の治療は「①深部の瘢痕を切離する(サブシジョンなど)」と「②皮膚を再構築する」の大きく2つの方法があります。そのため、こめかみ、頬、フェイスラインでは優先度が「①>②」であり、鼻、白唇部では優先度が「①<②」になります。
これを知っているだけで「ニキビ跡の治療には〇〇!」という広告が全てウソであることがわかると思います(「鼻のニキビ跡の治療には〇〇!」という広告なら、わからなくはないです)。全ての陥凹瘢痕に対して最優先されるような治療法は存在しません。つまり、陥凹瘢痕の治療を受ける際は瘢痕治療に対する見識が高い医師の診察が必須です。

監修 藤木政英(医学博士)
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科 院長
皮膚科学と形成外科学の両面から最善の治療を提供しています。
これまで大学病院、虎の門病院、国立がん研究センターなど、第一線の病院で勤務してきた経験から、医学的根拠に基づく誠実な医療を行うことを心がけています。特に形成外科・皮膚外科の日帰り手術、レーザー治療に力を入れており、短時間で終える治療は初診時に行うことができる体制を整えています(詳しくはホームページをご覧下さい)。
皮膚や形態、機能の病気で悩む方に、「より良い人生を送るための医療」を提供するためにクリニックひいらぎを開院しました。