こめかみのサブシジョンを受ける前に知ってもらいたいこと
- 2024年4月22日
- 日帰り手術
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科の藤木政英です。
こめかみのニキビ跡に対してサブシジョンを検討している方に知ってもらいたいことがあります。
この部位には顔面神経側頭枝という重要な神経(図の赤い線)が走行しています。主に前頭筋という眉毛を挙げる筋肉を支配しているため、この神経を損傷すると眉毛を挙げることができなくなります。
私は顔面神経の手術を行っていますし、顔面神経麻痺の教科書も書いているため、顔面神経側頭枝の位置や深さを正しく理解しています。だからこそ、こめかみにサブシジョンを行う際には神経を損傷しないように細心の注意を払っています。しかし、顔面神経の手術を行う医師はほとんどいませんし、顔面神経側頭枝の解剖を正しく理解している医師は少ないと思います。
頬部のサブシジョンで重篤な合併症を生じる可能性は低いと考えますが、顔面神経側頭枝の損傷は重篤な後遺症(眉毛が下垂することによる表情の左右差や眼瞼下垂)を残す可能性があるため、こめかみのサブシジョンを受けるときは特に医師選びが重要です。「近いから」「安いから」という理由ではなく、経験が豊富なクリニックを選ぶようにしてください。
監修 藤木政英(医学博士)
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科 院長
皮膚科学と形成外科学の両面から最善の治療を提供しています。
これまで大学病院、虎の門病院、国立がん研究センターなど、第一線の病院で勤務してきた経験から、医学的根拠に基づく誠実な医療を行うことを心がけています。特に形成外科・皮膚外科の日帰り手術、レーザー治療に力を入れており、短時間で終える治療は初診時に行うことができる体制を整えています(詳しくはホームページをご覧下さい)。
皮膚や形態、機能の病気で悩む方に、「より良い人生を送るための医療」を提供するためにクリニックひいらぎを開院しました。