異所性蒙古斑の治療で重要なこと
- 2023年5月18日
- レーザー治療
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科の藤木政英です。
異所性蒙古斑の治療で重要なことは「完全に消すことを目指さない」ことです。異所性蒙古斑は自然消退する傾向があり、完全に消すことを目指してレーザーを照射すると必ず色素脱失が起こります。軽度の色素脱失は時間経過とともに軽快しますが、広範囲になると軽快するまで時間がかかったり、残存したりします。そのため、ほどほどで治療を終了し、あとは自然消退を待つ方が最終的には良い結果になります。
また、1つご理解いただきたい点は、レーザーを照射したとしても異所性蒙古斑は「均一に薄くなるわけではない」ということです。レーザーはほぼ均一に照射していますが、レーザーの反応は均一ではなく、回数を重ねると色素沈着や色素脱失も混じってきます。レーザーを照射すると均一に色調が薄くなっていくというイメージを持っている方が多いのですが、治療の過程で必ず色調がまだらになる時期があります。こうしたまだらな色調は時間経過とともに徐々に改善していきますので、長期的な視点で治療を考えることが重要です。
異所性蒙古斑に対するレーザー治療
【リスク・合併症】
色素沈着、色素脱失、瘢痕形成、水疱形成、熱傷、など
【費用(保険適用)】
3割負担
・4cm2未満 約6000円
・4~16cm2 約7000円
・16~64cm2 約8700円
・64cm2以上 約12000円
※中学生以下のお子様など、医療費助成の対象の方は、自己負担金はないことがあります。詳しくはお住いの市区町村にご確認下さい。
監修 藤木政英(医学博士)
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科 院長
皮膚科学と形成外科学の両面から最善の治療を提供しています。
これまで大学病院、虎の門病院、国立がん研究センターなど、第一線の病院で勤務してきた経験から、医学的根拠に基づく誠実な医療を行うことを心がけています。特に形成外科・皮膚外科の日帰り手術、レーザー治療に力を入れており、短時間で終える治療は初診時に行うことができる体制を整えています(詳しくはホームページをご覧下さい)。
皮膚や形態、機能の病気で悩む方に、「より良い人生を送るための医療」を提供するためにクリニックひいらぎを開院しました。