蕁麻疹(じんましん)は治らない病気ではありません!
- 2023年10月13日
- 皮膚科
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科の藤木政英です。
最近、似たようなことでお困りの方が数人来院されました。
特発性蕁麻疹(明らかな原因がない蕁麻疹のことで、蕁麻疹の70%以上を占めます)に対して10年近く同じ内服薬を処方されており、週に数回は症状が出現していましたが、担当の医師から「蕁麻疹とはそういうものだから・・」と説明を受けていたようです。
特発性蕁麻疹の治療方針は日本皮膚科学会のガイドラインに記載されており、原則としてガイドラインに則って以下の治療を行います。
①抗ヒスタミン薬の内服
②抗ヒスタミン薬の変更や倍量投与、2種類の併用
③H2受容体拮抗薬(ガスター)、抗ロイコトリエン薬(オノン)、Th2サイトカイン阻害薬(アイピーディ)、漢方薬などの追加
④ステロイド内服薬、免疫抑制薬の追加
⑤生物学的製剤(ゾレア)
蕁麻疹の治療目標は「全く症状が出現しない」ことです。
上記の治療方針でほとんどの方が全く症状が出現しない状態まで改善しており、毎日皮膚の病気を診察している当院でも、⑤の生物学的製剤を使わないとコントロールできない蕁麻疹の方にお会いするのは年間に1~2人ほどです。
蕁麻疹は治らない病気ではありません(少なくとも症状を抑えることができる病気です)。
当院でしか行っていないような治療法は当然ありませんが、ガイドラインに則って日々誠実に診療をしています。
蕁麻疹でお困りの方はお気軽にご相談ください。
監修 藤木政英(医学博士)
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科 院長
皮膚科学と形成外科学の両面から最善の治療を提供しています。
これまで大学病院、虎の門病院、国立がん研究センターなど、第一線の病院で勤務してきた経験から、医学的根拠に基づく誠実な医療を行うことを心がけています。特に形成外科・皮膚外科の日帰り手術、レーザー治療に力を入れており、短時間で終える治療は初診時に行うことができる体制を整えています(詳しくはホームページをご覧下さい)。
皮膚や形態、機能の病気で悩む方に、「より良い人生を送るための医療」を提供するためにクリニックひいらぎを開院しました。