レーザー治療の原理が発表されて今年で40年です
- 2023年7月10日
- レーザー治療
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科の藤木政英です。
現在行われているレーザー治療は1983年に発表されたこの論文の原則に基づいています。
Scienceに掲載された論文によると、選択的光熱融解(Selective Photothermolysis)理論では、選択的に病変の標的物質を破壊し、周囲の正常組織への熱損傷を最小限にするには、レーザー光が以下の3つの条件が満たさないといけないとされています。
①標的物質に選択的に吸収され、かつ標的物質の存在する深さまで到達できる波長である
②標的物質の熱緩和時間より短いパルス幅である
③標的物質に非可逆的損傷が生じるのに十分な照射エネルギーである
この理論に基づき、現在では多くの疾患をレーザーで治療できるようになりましたが、治療の原理が発表されて今年で40年です。わずか40年前には太田母斑も異所性蒙古斑も単純性血管腫も治療方法がなく、ドライアイスや手術、放射線照射で治療していたとは今では少し信じがたいですね。
監修 藤木政英(医学博士)
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科 院長
皮膚科学と形成外科学の両面から最善の治療を提供しています。
これまで大学病院、虎の門病院、国立がん研究センターなど、第一線の病院で勤務してきた経験から、医学的根拠に基づく誠実な医療を行うことを心がけています。特に形成外科・皮膚外科の日帰り手術、レーザー治療に力を入れており、短時間で終える治療は初診時に行うことができる体制を整えています(詳しくはホームページをご覧下さい)。
皮膚や形態、機能の病気で悩む方に、「より良い人生を送るための医療」を提供するためにクリニックひいらぎを開院しました。