いちご状血管腫(乳児血管腫)における「自然消退」とは
- 2025年1月31日
- レーザー治療
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科の藤木政英です。
いちご状血管腫(乳児血管腫)は1歳頃まで比較的急速に増大し(増殖期)、1歳頃からゆっくりと縮小して色調も薄くなっていきます(退縮期)。一般的に5歳で50%、7歳で70%が自然消退するとされています。
しかし、「自然消退」という言葉には注意が必要です。自然消退と聞くと、病変が全くなくなり正常皮膚になることをイメージする方もいると思います。実際にそのように思っている専門外の医師もおり、「いちご状血管腫は自然に消えるよ」という説明がされることがあります。
実際にはこの画像のように自然消退したとしても最終的に周囲の皮膚と全く同じ状態になるとは限りません。皮膚の萎縮や瘢痕、色素脱失などが残ることが多く、特に大きな病変ほどその頻度が高くなります。そのため、自然消退したときにこうした皮膚の変化を最小限にするために、早期からレーザー照射を行うことが重要です。
監修 藤木政英(医学博士)
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科 院長
皮膚科学と形成外科学の両面から最善の治療を提供しています。
これまで大学病院、虎の門病院、国立がん研究センターなど、第一線の病院で勤務してきた経験から、医学的根拠に基づく誠実な医療を行うことを心がけています。特に形成外科・皮膚外科の日帰り手術、レーザー治療に力を入れており、短時間で終える治療は初診時に行うことができる体制を整えています(詳しくはホームページをご覧下さい)。
皮膚や形態、機能の病気で悩む方に、「より良い人生を送るための医療」を提供するためにクリニックひいらぎを開院しました。