ホクロは手術と炭酸ガスレーザーのどちらがキレイに治るのか?|クリニックひいらぎ皮膚科形成外科|池尻大橋・渋谷・三軒茶屋

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医療コラム

ホクロは手術と炭酸ガスレーザーのどちらがキレイに治るのか?|クリニックひいらぎ皮膚科形成外科|池尻大橋・渋谷・三軒茶屋

ホクロは手術と炭酸ガスレーザーのどちらがキレイに治るのか?

クリニックひいらぎ皮膚科形成外科の藤木政英です。

ホクロは治療する機会が非常に多く、皮膚科や形成外科の専門医は数千~1万件以上の治療経験があると思います。それだけ治療する機会が多くても、病院や医師によって微妙に治療方針が異なりますので、あくまで「当院の」治療方針とお考えください。

患者さんが「ホクロ」と訴えて受診した際に、まず私たちは「それが本当にホクロなのかどうか」を診断します。詳細は割愛しますが、わずかでも悪性を否定できない所見があるときは、生検し、病理検査を行います(炭酸ガスレーザーで全ての組織を蒸散すると病理検査を行うことができません)。

診察の結果、ホクロと診断したときは手術、あるいは炭酸ガスレーザーで治療を行います。しかし、ホクロは良性の疾患であるため「キレイに治る可能性が高い治療法」を提案します。ただし、「キレイに治る可能性が高い治療法」は顔・首と体幹・四肢で異なるため、それぞれに治療方針があります。

①顔・首の場合

顔・首のホクロは原則として炭酸ガスレーザーで治療を行います。私たちは丁寧な縫合をすることに絶対の自信を持っていますが、それでも(先天性母斑などの特殊な病態を除き)顔や首のホクロに対して手術を行うことは滅多にありません。それくらい、顔や首は炭酸ガスレーザーでキレイに治ります。

しかし、(ホクロの病態と創傷治癒が関わるため詳細は割愛しますが)ある大きさ以上のホクロを1度に炭酸ガスレーザーで取り切ると瘢痕形成が起こるリスクがあることが問題です(厳密に言うと小さなホクロでも瘢痕形成は起きているのですが臨床的に問題となるかの程度の問題です)。そのため、当院では「5mm」を基準に治療方針を変更しています(5mmで区切ることに医学的根拠はなく経験則です)。

・5mm以下のホクロ

炭酸ガスレーザーを用いて1度で治療します。

・5mm以上のホクロ

1度に取り切ると瘢痕形成のリスクがあるため、2回に分割して炭酸ガスレーザーを照射します。1回目の照射では瘢痕形成が起こらないように5mm以内で照射し、いったん上皮化させます。1回目の照射から4週間後を目安に2回目の照射を行い、ホクロを取り切ります。分割照射の方法の一例を記載していますが、照射方法はいくつかあります。

②体幹・四肢の場合

体幹・四肢は瘢痕形成が起こる可能性が高く(特に肩、胸部、下腹部、上背部など)、原則として手術を選択します。 ただし、問題となるのが小さな1~2mmほどのホクロが多発している方です。これらのホクロに対して全てを手術で治療するのは現実的ではなく、小さなホクロほど瘢痕形成の可能性は下がりますので、こうしたものに対しては炭酸ガスレーザーを照射することはあります。

 

もちろんこれらの説明にはいくらでも例外はありますので、形成外科専門医か皮膚科専門医にまず相談してください。

藤木政英

監修 藤木政英(医学博士)
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科 院長

皮膚科学と形成外科学の両面から最善の治療を提供しています。
これまで大学病院、虎の門病院、国立がん研究センターなど、第一線の病院で勤務してきた経験から、医学的根拠に基づく誠実な医療を行うことを心がけています。特に形成外科・皮膚外科の日帰り手術、レーザー治療に力を入れており、短時間で終える治療は初診時に行うことができる体制を整えています(詳しくはホームページをご覧下さい)。

皮膚や形態、機能の病気で悩む方に、「より良い人生を送るための医療」を提供するためにクリニックひいらぎを開院しました。

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