専門家でもレーザー治療の適応に悩む(ことがある)異所性蒙古斑
- 2025年2月7日
- レーザー治療
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科の藤木政英です。
異所性蒙古斑の多くは3歳頃まで色調の変化はあまりありません。3歳頃から徐々に色調は薄くなり、異所性蒙古斑の90%以上は10歳頃までに自然消退するとされています。そのため、「10歳になっても残存した異所性蒙古斑だけにレーザーを照射すればいいのでは?」と思われる方もいるかもしれません。
しかし、年齢が低い方がレーザー治療の効果は高く、レーザーを照射する面積も小さくて済みます。また、10歳頃になると遮光が難しいことがありますし、小学校に入るまでに治療を終えたいと希望するご両親もいらっしゃいます。そのため、残存する可能性が高い異所性蒙古斑は幼児期よりレーザー照射を行います。
しかし、実際には、残存する可能性が高い異所性蒙古斑を見分けることは専門家でも容易ではありません。一般的には、①広範囲のもの、②色調が濃いもの、③境界が明瞭で分節的なものが残存しやすいとされています。また、私の経験上は、④薄い異所性蒙古斑の中にスポット上に濃いものがあるものも残存しやすいです。
異所性蒙古斑の治療適応の評価は専門家でも悩むことがあります。まずは皮膚科専門医 or 形成外科専門医に相談することをお勧めします。
監修 藤木政英(医学博士)
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科 院長
皮膚科学と形成外科学の両面から最善の治療を提供しています。
これまで大学病院、虎の門病院、国立がん研究センターなど、第一線の病院で勤務してきた経験から、医学的根拠に基づく誠実な医療を行うことを心がけています。特に形成外科・皮膚外科の日帰り手術、レーザー治療に力を入れており、短時間で終える治療は初診時に行うことができる体制を整えています(詳しくはホームページをご覧下さい)。
皮膚や形態、機能の病気で悩む方に、「より良い人生を送るための医療」を提供するためにクリニックひいらぎを開院しました。