「偶然」が医学を発展させることがあります|クリニックひいらぎ皮膚科形成外科|目黒区・池尻大橋駅

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医療コラム

「偶然」が医学を発展させることがあります|クリニックひいらぎ皮膚科形成外科|目黒区・池尻大橋駅

「偶然」が医学を発展させることがあります

クリニックひいらぎ皮膚科形成外科の藤木政英です。

いちご状血管腫の治療の切り札はプロプラノロールという内服薬になります。通常、医薬品が薬事承認されるときは、基礎研究、非臨床試験、第1相臨床試験、第2相臨床試験、第3相臨床試験という長い研究や試験を行った後に認められます。しかし、医薬品は必ずしもこのような長い研究の結果として効果が証明されるわけではありません。
いちご状血管腫に対するプロプラノールの効果は「偶然」発見されました。プロプラノロールはもともと降圧薬として使われてきましたが、巨大ないちご状血管腫をもつ赤ちゃんに併発した閉塞性肥大型心筋症に対してプロプラノロールを投与したところ、(治療効果を意図したわけではなく)急速にいちご状血管腫が退縮しました。これがNew England Journal of Medicineという有名な雑誌に掲載されたため、その効果が世界中に知られるようになりました。その後、さまざまな臨床研究が行われたため、いちご状血管腫に対するプロプラノロールの効果は、現在では確立しています。しかし、実は今でもなぜプロプラノロールがいちご状血管腫に効くのかよくわかっていないのです。「偶然」が医学を発展させた珍しい例だと思います。

藤木政英

監修 藤木政英(医学博士)
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科 院長

皮膚科学と形成外科学の両面から最善の治療を提供しています。
これまで大学病院、虎の門病院、国立がん研究センターなど、第一線の病院で勤務してきた経験から、医学的根拠に基づく誠実な医療を行うことを心がけています。特に形成外科・皮膚外科の日帰り手術、レーザー治療に力を入れており、短時間で終える治療は初診時に行うことができる体制を整えています(詳しくはホームページをご覧下さい)。

皮膚や形態、機能の病気で悩む方に、「より良い人生を送るための医療」を提供するためにクリニックひいらぎを開院しました。

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