粉瘤
粉瘤
皮膚や皮脂などの老廃物が皮膚の内部で袋状の構造物を形成したものです。表皮嚢腫、アテローマとも呼ばれ、体中のどこにでもできる良性の腫瘍です。
皮膚の一部が皮膚の内部に迷入することが原因とされていますが、いまだにはっきりとした原因はわかっていません。
最初は小さなしこりとして自覚しますが、内容物がたまっていくことで次第に大きくなり、数cm~10cmほどの大きさになることもあります。ときに中央部に黒点上の開口部を認めます。放置すると感染し、赤く腫れたり、特有のにおいが出たりします(粉瘤の炎症は感染ではなく、異物反応であるという説がありますが、いずれにしても最終的には感染を引き起こします)。
粉瘤は自然治癒することはないため手術が必要です。小さいうちの方がキズ痕も小さく済みますので、気付いたら早めに手術を受けることをお勧めします。手術時間は5~15分程度で、初診時に手術を受けることができます。
粉瘤は、感染がないときと、感染があるときで治療方針が異なります。
皮膚の下の袋を手術で摘出します。くりぬき法と紡錘形切除法の2種類の手術法がありますが、当院はどちらの手術法にも対応しております。医師が診察した上で、より良い手術法を提案します。
パンチと呼ばれる器具で皮膚の一部をくり抜き、内容物を除去した後に袋を取り除く方法です。パンチの大きさは3~5mmほどのため、キズ跡は小さくて済みますが、大きなものやいったん感染を起こしたものには適応とならないことがあります。また、再発率が高いこと、顔や首以外ではキズ跡が目立って(太く)治癒する傾向が報告されています。
そのため、キズ跡は小さくて済みますが、必ずしも万能な手術ではないため、医師が適応を判断します。
粉瘤の上の皮膚を紡錘形に切除し、皮膚の下の袋を摘出します。キズはシワの方向に一致するように工夫しており、術後半年~1年程度で目立たなくなります。大きな粉瘤や感染後の粉瘤はこの手術法を選択します。
局所麻酔後に切開し、貯まっていた膿や内容物を取り出します。自宅で毎日洗浄を行うことにより1週間程度で感染は落ち着くことが多いですが、袋は残っているため別日に来院していただき手術を行います。いったん感染してしまうとくりぬき法で摘出することが難しくなるため、紡錘形切除法となります。
一般的なクリニックでは、初診、手術日、抜糸日、病理結果の説明と最低4回の通院が必要です。しかし、質の高い日帰り手術を行う体制を整えている当院は、初診時に手術を行い、抜糸日に病理結果の説明をしています。そのため、最低2回の通院になるため、医療費や通院の負担が最小限になります。ただし、大きいものや診断が難しいものは病理結果が出るまでに時間がかかるため、抜糸時に結果をお伝えできないことがあります。
どのような部位や大きさの粉瘤でも治療することができます。くり抜き法、紡錘形切除法ともに行っていますので、最善の治療選択肢を提示します。
※手術費用の他に、診察料、病理検査料などがかかかります。
項目 | 料金 |
---|---|
露出部(2cm未満) | 約5,000円(3割負担) 約1,700円(1割負担) |
露出部(2~4cm) | 約11,000円(3割負担) 約3,700円(1割負担) |
露出部(4cm以上) | 約15,000円(3割負担) 約5,000円(1割負担) |
露出部以外(3cm未満) | 約3,800円(3割負担) 約1,300円(1割負担) |
露出部以外(3~6cm) | 約9,700円(3割負担) 約3,200円(1割負担) |
露出部以外(6~12cm) | 約12,500円(3割負担) 約4,200円(1割負担) |
露出部以外(12cm以上) | 約25,000円(3割負担) 約8,300円(1割負担) |