
脂肪腫
脂肪腫
脂肪腫は皮下に発生する腫瘍の中で最も多く、よく見かける病気の1つです。未分化の細胞が脂肪細胞に分化して増殖するとされていますが、はっきりとした原因はよくわかっていません。
体表のどこにでもできますが、背中、肩、上腕などに多く見られます。1cmくらいのしこりとして気付くことが多く、ゆっくりと増大します。ときに10cm以上になることもありますが、痛みなどの症状はありません。
稀に悪性のものや、筋肉より深くにできることがありますので、大きいものなどは超音波検査、CT検査、MRI検査などを行うことがあります。
脂肪腫の治療は手術による摘出です。
脂肪腫は被膜と呼ばれる薄い膜があるものと、被膜がないものがあります。被膜がある脂肪腫は、指で剥離して摘出することができるため、小さな切開で切除することができます。被膜がないものは周囲と癒着していることがあるため、脂肪腫の大きさと同じ程度の切開を要することがあります。いずれにしても当院では極力キズ痕が目立たないように最大限の配慮をして創部を縫合します。大きい脂肪腫を切除したときは、手術後の血腫を予防するためにドレーンと呼ばれる血抜きの管を挿入します。
一般的なクリニックでは、初診、手術日、抜糸日、病理結果の説明と最低4回の通院が必要です。しかし、質の高い日帰り手術を行う体制を整えている当院は、初診時に手術を行い、抜糸日に病理結果の説明をしています。そのため、最低2回の通院になるため、医療費や通院の負担が最小限になります。ただし、大きいものや診断が難しいものは病理結果が出るまでに時間がかかるため、抜糸時に結果をお伝えできないことがあります。
どのような部位や大きさの脂肪腫も治療いたします。ただし、巨大なものは大学病院などに紹介しています。
当院ではiViz airという最新のワイヤレス超音波画像診断機を用いています。脂肪腫の深さや大きさを正確に診断することにより安全に治療を行うように努めています(触診で明らかに大きさや深さがわかる病変に対しては超音波検査は行っていません)。
30G針という極細の針を用いることで局所麻酔の痛みを最小限にしています。
皮膚を切開する方向、丁寧な操作、縫合方法に専門的な知識と技術で対応いたします。
真皮縫合、皮膚縫合という2層で皮膚を縫合することで目立ちにくいキズ跡になるように配慮しています。専門クリニックとして、「他のどの医療機関よりも質の高い縫合を提供しないと当院の社会的価値はない」という気概で取り組んでいます。
血管脂肪腫とは、手足や体幹に多発する脂肪腫です。大きさは1cm程度までのことが多いですが、2~3cm程度になることもあります。脂肪腫は痛みを伴うことはほとんどありませんが、血管脂肪腫は痛みを伴うことがあるのが特徴です。
脂肪腫と同様に手術が必要ですが、血管脂肪腫は周囲組織との結合が少ないことが多く、脂肪腫より容易に摘出できます。「血管」という名前が付いていますが、脂肪腫と比較して出血しやすいということはありません。
当院では複数の血管脂肪腫の同時切除を行っています。大きさや部位によって同時に切除できる個数は異なりますので、まずはお気軽に診察にお越しください。
※手術費用の他に、診察料、病理検査料などがかかかります。
露出部(2cm未満) | 約5,000円(3割負担) 約1,700円(1割負担) |
露出部(2~4cm) | 約11,000円(3割負担) 約3,700円(1割負担) |
露出部(4cm以上) | 約15,000円(3割負担) 約5,000円(1割負担) |
露出部以外(3cm未満) | 約3,800円(3割負担) 約1,300円(1割負担) |
露出部以外(3~6cm) | 約9,700円(3割負担) 約3,200円(1割負担) |
露出部以外(6~12cm) | 約12,500円(3割負担) 約4,200円(1割負担) |
露出部以外(12cm以上) | 約25,000円(3割負担) 約8,300円(1割負担) |