表皮母斑
表皮母斑
表皮母斑は、表皮(皮膚の最も浅いところ)の細胞が過形成になり生じます。生まれつき、あるいは幼小児期から見られることが多く、身体の成長とともに徐々に拡大することがあります。
やや隆起した茶色の腫瘤が見られます。体中のどこにでも発生しますが、特に首、四肢、躯幹に多いとされています。
限局型、広範型、炎症型の3種類に分類されており、ときにBlaschko(ブラシュコ)線と呼ばれる走行に沿って病変が広範囲に分布し、強いかゆみを伴うことがあります。
自然に軽快することはありません。
表皮母斑は良性の病変ですが治療に難渋することもあります。治療法は主に炭酸ガスレーザーと手術の2つです。
表皮由来の病変であるため、炭酸ガスレーザーで表皮のみ、あるいは真皮浅層までレーザーを照射することで瘢痕形成のリスクを最小限にして治療することができます。
しかし、表皮母斑に対する炭酸ガスレーザーによる治療の最大の問題点は再発リスクが高いことです。再発率は明確な結論はありませんが、50~70%程度と考えます。ただし、再発するにしても元の病変と全く同じになるわけではなく、やや平坦になり、多くは治療前より目立たなくなります。
そのため、再発リスクをご了承いただいた上でまずは炭酸ガスレーザーで治療を行うことをお勧めします。炭酸ガスレーザー照射後は、軟膏によるアフターケアを2週間行っていただきます。
手術をすれば再発することはまずありません。しかし、広範囲の病変では手術が難しいことや手術瘢痕(キズ跡)が残るため、1度で治療を終えたい方、炭酸ガスレーザーで治療をしても再発を繰り返す方に適応となります。
部位や大きさによっては手術と炭酸ガスレーザーを組み合わせて治療することもあります。
※手術費用の他に、診察料、病理検査料などがかかります。
項目 | 費用 |
---|---|
露出部(2cm未満) | 約5,000円(3割負担) 約1,700円(1割負担) |
露出部(2~4cm) | 約11,000円(3割負担) 約3,700円(1割負担) |
露出部(4cm以上) | 約15,000円(3割負担) 約5,000円(1割負担) |
露出部以外(3cm未満) | 約3,800円(3割負担) 約1,300円(1割負担) |
露出部以外(3~6cm) | 約9,700円(3割負担) 約3,200円(1割負担) |
露出部以外(6~12cm) | 約12,500円(3割負担) 約4,200円(1割負担) |
露出部以外(12cm以上) | 約25,000円(3割負担) 約8,300円(1割負担) |
項目 | 料金 |
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3mm未満 | 11,000円 |
3~5mm | 16,500円 |
5~10mm | 22,000円 |
10~15mm | 33,000円 |
15~20mm | 44,000円 |
20~30mm | 55,000円 |