色素性母斑(ホクロ)|クリニックひいらぎ皮膚科形成外科|池尻大橋・渋谷・三軒茶屋

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色素性母斑(ホクロ)

色素性母斑(ホクロ)|クリニックひいらぎ皮膚科形成外科|池尻大橋・渋谷・三軒茶屋

色素性母斑(ホクロ)

色素性母斑は良性腫瘍の一種で、いわゆるホクロのことです。母斑細胞というメラニンを作る細胞が皮膚で増殖した状態であり、母斑細胞母斑、色素細胞母斑と呼ばれることもあります。

色素性母斑がない人はほとんどいないと言えるほどありふれた疾患の1つですが、未だに原因はわかっていません。遺伝や体質が関与しているとされています。

症状

隆起したもの、平らなもの、毛が生えているものなど、さまざまな形があります。ほとんどが13mm程度の大きさですが、ゆっくりと大きくなることがあります。

治療法

治療方針を決める際に最も重要なことは良性と悪性を鑑別することです。肉眼のみでは良性と悪性の鑑別は難しいことがあるため、ダーモスコピーと呼ばれる拡大鏡を用いて診断します。

しかし、実際には、どれほど経験を積んだ医師でも診断に悩むことがあります。レーザーを行うと組織が蒸散してしまうため、病理組織学的な検査を行うことができません。そのため、万が一にでも悪性腫瘍を見逃すことがないように、診断が確定できないときは生検を行い、病理組織学的な評価を行います。

良性と診断したときは手術やレーザーで治療を行いますが、当院ではどちらの治療も行うことができますので、部位や大きさなどに合わせて最善の治療法を提案します。

①手術

皮膚を紡錘形に切除し、色素性母斑を取り除きます。極力目立たない瘢痕になるように髪の毛より細い糸を用いて形成外科の手技で丁寧に縫合します。手術後1週間で抜糸を行い(手掌・足底・関節部などは23週間後の抜糸です)、その後はテーピングを36か月間行います。テーピングの詳しい方法は抜糸の際に説明します。
手術時間は520分ほどで、保険適用の治療法です。手術後に再発することはほとんどありません。大きい色素性母斑の場合は分割切除術(serial excision)という複数回に分けて切除する方法を行います。

ホクロの3倍ほどの大きさのキズ痕になります

「連続(分割)切除術(serial excision)」とは?

大きい皮膚腫瘍(色素性母斑以外も含む)を切除する際に、1回で全ての病変を切除しようとすると手術瘢痕(キズ跡)が長くなります。また、創縁の緊張が強くなり、広がった(目立つ)キズ跡になるリスクが高くなります。そのため、2回(あるいは3回)に分割して切除することにより、キズ跡を小さく、目立たせないようにする手術法を連続(分割)切除術といいます。

1回目の手術では、病変を最大限切除すること、かつキズ跡が(特に)長軸方向に広がらないように工夫して縫合します。ただし、この時点ではきれいなキズ跡になることはほとんど考慮していません(キズ跡のきれいさより広がらないことが優先)ので、キズ跡はあまり気にしないでください。

1回目の手術から最低でも6か月程度空けて2回目の手術を行います。2回目の手術では、病変を全切除すること、かつキズ跡が最大限きれいになるように縫合します。つまり、目的に合わせて1回目と2回目の手術で縫合方法を変えています。

 

②レーザー

炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)という組織を蒸散させるレーザーを用います。簡単に言うと、色素性母斑を削るイメージです。レーザーを照射した部分はキズとなるため、軟膏とテープによる処置が23週間必要になります。36か月間は赤みとくぼみがありますが、徐々に目立たなくなります。

治療時間は数分程度です。レーザーは保険適応外の自由診療となります。レーザーによる治療では、10個に1個程度の割合で色素性母斑が再発します。再発しないようにするには深く削ればいいのですが、それではきれいに治すことができません。きれいに治るように最大限の配慮を行いながら治療をしておりますので、再発のリスクをゼロにすることはできないことをご了承ください。

レーザー

手術と炭酸ガスレーザーはどちらがキレイに治るのか?

色素性母斑は良性の疾患であるため「キレイに治る可能性が高い治療法」を提案しています。ただし、「キレイに治る可能性が高い治療法」は顔・首と体幹・四肢で異なるため、それぞれに治療方針があります。

①顔・首の場合

顔・首のホクロは原則として炭酸ガスレーザーで治療を行います。当院は丁寧な縫合をすることに絶対の自信を持っていますが、それでも(先天性母斑などの特殊な病態を除き)顔や首のホクロに対して手術を行うことは滅多にありません。それくらい、顔や首は炭酸ガスレーザーでキレイに治ります。

しかし、ある大きさ以上の色素性母斑を1度に炭酸ガスレーザーで取り切ると瘢痕形成が起こるリスクがあります(厳密に言うと小さな色素性母斑でも瘢痕形成は起きているのですが臨床的に問題となるかの程度の問題です)。そのため、当院では「5mm」を基準に治療方針を変更しています。

5mm以下の色素性母斑

炭酸ガスレーザーを用いて1度で治療します。

5mm以上の色素性母斑

1度に取り切ると瘢痕形成のリスクがあるため、2回に分割して炭酸ガスレーザーを照射します。1回目の照射では瘢痕形成が起こらないように5mm以内で照射し、いったん上皮化させます。1回目の照射から4週間後を目安に2回目の照射を行い、色素性母斑を取り切ります。

 

②体幹・四肢の場合

体幹・四肢は瘢痕形成が起こる可能性が高く(特に肩、上腕、胸部、下腹部など)、原則として手術を選択します。ただし、問題となるのが小さな12mmほどのホクロが多発している方です。これらのホクロに対して全てを手術で治療するのは現実的ではなく、小さなホクロほど瘢痕形成の可能性は下がりますので、こうしたものに対しては炭酸ガスレーザーを照射することはあります。

四肢のホクロを炭酸ガスレーザーと手術の治療後のイメージ

前述のように体幹や四肢のホクロは手術の方がキレイに治りやすいのですが、治療結果はこのようなイメージです。

こちらの方は前腕のホクロに対し前医で炭酸ガスレーザーによる治療を受け、白色瘢痕が気になるとのことで当院を受診されました。白色瘢痕ごと切除し、丁寧に縫合しました。 そのため、「治療前の画像が炭酸ガスレーザーによる治療後」、「治療後の画像が手術による治療後」とイメージしていただくと分かりやすいと思います。

これを見て、「手術後の画像もキズ跡が目立つ」と思った方がいるかもしれません。まだ術後半年なので赤みが残っていることもありますが、四肢は動きが多いため縫合した部分の真皮に張力(引っ張り合う力)が加わりやすいためキズ跡は目立つ傾向にあります。形成外科専門医が縫合してこれくらいと思っていただくといいと思います(四肢は顔や首ほどキズ跡はきれいにならないです)。

当院の色素性母斑治療の特徴

1.最小限の通院回数

一般的なクリニックでは、初診、手術日、抜糸日、病理結果の説明と最低4回の通院が必要です。しかし、質の高い日帰り手術やレーザー治療を行う体制を整えている当院は、初診時に手術やレーザー治療を行います。そのため、最低2回の通院になるため、医療費や通院の負担が最小限になります。ただし、大きいものや診断が難しいものは病理結果が出るまでに時間がかかるため、抜糸時に結果をお伝えできないことがあります。

2.あらゆる部位、大きさの色素性母斑に対応

どのような部位や大きさの青色母斑でも治療することができます。

3.ダーモスコープによる正確な診断と治療計画

当院ではダーモスコープという拡大鏡を用いています。皮膚腫瘍を正確に診断することにより安全に治療を行うように努めています。

4.痛みを減少させる工夫

極細の針を用いることで局所麻酔の痛みを最小限にしています。

5.キズ跡(手術瘢痕)に対する配慮

手術を行う際は、皮膚を切開する方向、丁寧な操作、縫合方法に専門的な知識と技術で対応いたします。真皮縫合、皮膚縫合という2層で皮膚を縫合することで目立ちにくいキズ跡になるように配慮しています。専門クリニックとして、「他のどの医療機関よりも質の高い縫合を提供しないと当院の社会的価値はない」という気概で取り組んでいます。

また、レーザー治療は病変の範囲や深さを厳密に確認しながら行います。さらにアフターケアを厳密に行うことで最小限のダウンタイムとキズ跡になるように取り組んでいます。

費用

※手術費用の他に、診察料、病理検査料などがかかかります。

手術(保険診療)

露出部(2cm未満) 約5,000円(3割負担)
約1,700円(1割負担)
露出部(2~4cm) 約11,000円(3割負担)
約3,700円(1割負担)
露出部(4cm以上) 約15,000円(3割負担)
約5,000円(1割負担)
露出部以外(3cm未満) 約3,800円(3割負担)
約1,300円(1割負担)
露出部以外(3~6cm) 約9,700円(3割負担)
約3,200円(1割負担)
露出部以外(6~12cm) 約12,500円(3割負担)
約4,200円(1割負担)
露出部以外(12cm以上) 約25,000円(3割負担)
約8,300円(1割負担)

炭酸ガスレーザー(自由診療)

3mm未満 11,000円
3~5mm  16,500円
5~10mm 22,000円
10~15mm 33,000円
15~20mm 44,000円
20~30mm 55,000円
全顔 110,000円
110,000円
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