耳瘻孔|クリニックひいらぎ皮膚科形成外科|池尻大橋・渋谷・三軒茶屋

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耳瘻孔

耳瘻孔|クリニックひいらぎ皮膚科形成外科|池尻大橋・渋谷・三軒茶屋

耳瘻孔(じろうこう)は、生まれつき耳の周囲に小さな穴が開いている状態のことです。穴は数mm程度の小さなものですが、穴の先は管状になっており、耳の軟骨にまで続いていることもあります。

耳の先天異常の中で最も頻度が高いものです。耳瘻孔の中でも、耳の前方にできたものは耳前瘻孔(じぜんろうこう)と呼ばれます。

症状

発生部位は耳の前方のことがほとんどですが、耳輪や呼ばれる部分などにできることもあります。

多くの方は何も症状がなく経過しますが、ときに穴からにおいのある内容物が出てきたり、感染を起こすことがあります。感染を起こすと穴の周囲が赤く腫れ、排膿することもあります。いったん感染を起こすと繰り返すことが多いため治療が必要です。

治療法

耳瘻孔があるだけでは治療を受ける必要はありません見た目が気になるときや感染を繰り返すときは手術の対象になります。

①感染しているとき

感染して膿がたまっているときは局所麻酔をした後に切開して膿を出します。洗浄と抗生剤の内服を行うことにより1週間前後で軽快します。

 

②単純切除(感染していないとき)

感染が起きたことがない、あるいは数回感染を起こした程度の方はこの治療を行います。皮膚に通じる穴を含めて皮膚の下の管を全て摘出します。ほとんどの管の深さは数mm2cm程度ですが、耳の軟骨に接していたり貫いていることもありますので、その際は軟骨を一部含めて切除します。ときにアリの巣のように複雑に枝分かれしていることもあり、その際は手術がやや複雑になります。切除後は丁寧に縫合しますので1cm程度のキズ跡になることが多いです。

手術の際は、瘻孔内部を特殊な液で染色し、液で染まった部位を全て切除することで瘻孔の取り残しを予防します。適切に切除を行うことができれば再発はまれです。

 

③切除+局所皮弁による再建(感染していないとき)

炎症を複数回かつ長期間繰り返すと、瘻孔周囲の皮膚が瘢痕組織になったり、瘻孔と離れた位置に肉芽組織が出現することがあります。さらに、穴から連続する管状の構造物がはっきりしなくなります。

このような場合は皮膚をやや大きめに切除して、瘻孔を全切除します。瘻孔切除後は皮膚欠損が生じるため、局所皮弁と言って周囲の皮膚を移動させることで皮膚欠損部を閉鎖します。当院ではHatchet flapというキズ跡が極力耳前部におさまるような局所皮弁を選択することが多いです。

このような感染を繰り返すタイプは再発率がやや高いことが報告されています。

何歳から局所麻酔で手術を受けることが可能か?

耳瘻孔は幼小児期から感染を起こすこともあるため、小児期に治療を行うこともあります。ご両親が入院や全身麻酔ではなく、日帰りの局所麻酔で手術を受けたいと思うのは当然だと思います。耳瘻孔は、手術中の所見によってはやや複雑な手術となることもあるため、局所麻酔での日帰り手術は十分な理解ができる年齢になってからが望ましく、10歳前後から可能であると考えます。

ただし、医師とご両親から治療の必要性をこども達に説明することが重要だと考えていますので、まずはお気軽に診察にお越しください。

当院の耳瘻孔の治療の特徴

1.最小限の通院回数

一般的なクリニックでは、初診、手術日、抜糸日、病理結果の説明と最低4回の通院が必要です。しかし、質の高い日帰り手術を行う体制を整えている当院は、初診時に手術を行い、抜糸日に病理結果の説明をしています。そのため、最低2回の通院になるため、医療費や通院の負担が最小限になります。     

2.あらゆる部位、大きさの耳瘻孔に対応

どのような部位や大きさの耳瘻孔でも治療することができます。

3.痛みを減少させる工夫

極細の針を用いることで局所麻酔の痛みを最小限にしています。

4.キズ跡(手術瘢痕)に対する配慮

皮膚を切開する方向、丁寧な操作、縫合方法に専門的な知識と技術で対応いたします。

真皮縫合、皮膚縫合という2層で皮膚を縫合することで目立ちにくいキズ跡になるように配慮しています。専門クリニックとして、「他のどの医療機関よりも質の高い縫合を提供しないと当院の社会的価値はない」という気概で取り組んでいます。

費用

※手術費用の他に、診察料、病理検査料などがかかかります。

切除 約11,700円(3割負担)
約3,900円(1割負担)
切除+局所皮弁 約25,100円(3割負担)
約8,360円(1割負担)
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