目は開いているのに眼瞼下垂??
- 2023年5月16日
- 眼瞼下垂
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科の藤木政英です。
こちらの方は、「まぶたが重い」という主訴で眼科を受診しましたが、「あなたは眼瞼下垂ではありません。まぶたが重いのは気のせいです。」と言われた方です。眼瞼下垂かどうかの診断と治療を受けることを希望し、私の外来を受診して下さいました。
一見すると目は開いているように見えますが、こちらの方は皮膚性眼瞼下垂であり、本当に「まぶたが重い」という自覚症状があります。上まぶたを見ると、睫毛根(まつげの生え際)が見えないことがわかると思います。このように睫毛根が隠れるほどに上まぶたの皮膚が下垂すると、しばしば「まぶたが重い」という自覚症状を生じます。余剰皮膚を切除することが治療になりますので、眉毛下皮膚切除術の適応となることが多いです。
こちらの方は十分な余剰皮膚の切除と重瞼線が見えるようになることを希望されたため、眉毛下の皮膚を最大幅で12mm切除しました。最大限丁寧に縫合しますので、眉毛下の手術瘢痕(キズ痕)はほとんど目立たないと思います。手術後は睫毛根が見えるようになり、まぶたが重いという自覚症状は改善しました。
目が開いているように見えても、正面から見たときに上まぶたの睫毛根が見えない方は眼瞼下垂かもしれません。お悩みの方はぜひ当院にご相談下さい。
保険適用の目安
・おでこの筋肉(前頭筋)を使わずに目を開いたとき、上まぶたが黒目(瞳孔)にかぶさっている方
・視野が狭い、目が重い、頭痛がするなどの自覚症状がある方
眉毛下皮膚切除術について
【リスク・合併症】
腫れ、痛み、皮下出血、瘢痕、感染、左右差、閉瞼不全、など
【費用(片側)】
約18000円 (3割負担)
約6000円(1割負担)
監修 藤木政英(医学博士)
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科 院長
皮膚科学と形成外科学の両面から最善の治療を提供しています。
これまで大学病院、虎の門病院、国立がん研究センターなど、第一線の病院で勤務してきた経験から、医学的根拠に基づく誠実な医療を行うことを心がけています。特に形成外科・皮膚外科の日帰り手術、レーザー治療に力を入れており、短時間で終える治療は初診時に行うことができる体制を整えています(詳しくはホームページをご覧下さい)。
皮膚や形態、機能の病気で悩む方に、「より良い人生を送るための医療」を提供するためにクリニックひいらぎを開院しました。