ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)の治療が難しい理由|クリニックひいらぎ皮膚科形成外科|目黒区・池尻大橋駅

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医療コラム

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)の治療が難しい理由|クリニックひいらぎ皮膚科形成外科|目黒区・池尻大橋駅

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)の治療が難しい理由

クリニックひいらぎ皮膚科形成外科の藤木政英です。

一般的に「シミ」と呼ばれるものには、このようにいくつかの疾患がありますが、ADMとは後天性真皮メラノサイトーシス、遅発性太田母斑様色素斑と呼ばれることもある両側の下まぶた、頬部に出現する色素斑です。他のシミとは異なりやや青みがかっているのが特徴です。

ADMは色素の原因となるメラニンが皮膚の浅い層(表皮)と深い層(真皮)の2層に沈着しています。ADMがやや青みがかって見えるのは、他のシミと異なり真皮にもメラニンが沈着しているためです。そのため、単にレーザーを照射しただけでは、レーザーが表皮のメラニンのみに反応し、真皮のメラニンにほとんど反応しません。結果として、「ADMにレーザーを照射したけどほとんど良くならなかった」と多くの方が治療を諦めてしまっています。

確かにADMは治療が難しい疾患ですが、正しい方法で根気強く治療することで十分に改善させることができます。ADMは表皮と真皮にメラニンが沈着しているため、以下のような治療が必要です。

・まずトレチノインとハイドロキノンを用いて表皮のメラニンを除去します。この時点では真皮のメラニンが残っているため、色調の改善は乏しいです。

・2~3カ月ほど使用したら、QスイッチYAGレーザーを用いて真皮のメラニンを破壊します。

・この治療を1クールとして、色調が改善するまでこれを2~3クール繰り返します。

受診してくださった方がより良い人生を送るための医療を提供できるように日々真剣に取り組んでいますので、これからも当院をよろしくお願い申し上げます。

藤木政英

監修 藤木政英(医学博士)
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科 院長

皮膚科学と形成外科学の両面から最善の治療を提供しています。
これまで大学病院、虎の門病院、国立がん研究センターなど、第一線の病院で勤務してきた経験から、医学的根拠に基づく誠実な医療を行うことを心がけています。特に形成外科・皮膚外科の日帰り手術、レーザー治療に力を入れており、短時間で終える治療は初診時に行うことができる体制を整えています(詳しくはホームページをご覧下さい)。

皮膚や形態、機能の病気で悩む方に、「より良い人生を送るための医療」を提供するためにクリニックひいらぎを開院しました。

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