「サブシジョン+ヒアルロン酸 or 脂肪注入+炭酸ガスレーザー」は理想的なニキビ跡治療なのか解説します|クリニックひいらぎ皮膚科形成外科|目黒区・池尻大橋駅

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医療コラム

「サブシジョン+ヒアルロン酸 or 脂肪注入+炭酸ガスレーザー」は理想的なニキビ跡治療なのか解説します|クリニックひいらぎ皮膚科形成外科|目黒区・池尻大橋駅

「サブシジョン+ヒアルロン酸 or 脂肪注入+炭酸ガスレーザー」は理想的なニキビ跡治療なのか解説します

クリニックひいらぎ皮膚科形成外科の藤木政英です。

こちらの画像は当院でニキビ跡(クレーター)の治療を受けた方です。

創傷治癒の専門家として、私達はニキビ跡に対して「サブシジョン+ヒアルロン酸 or 脂肪注入+炭酸ガスレーザー」による治療を勧めています。では本当にこの治療が理想的なニキビ跡治療なのでしょうか?

詳しくは当院のホームページ(ニキビ跡|クリニックひいらぎ皮膚科形成外科|目黒区・池尻大橋駅 (clinic-hiiragi.jp))をご覧いただきたいのですが、ニキビ跡(クレーター)は繰り返す炎症によって組織が収縮して皮膚が陥凹すること、正常皮膚が瘢痕組織に置き換わることによって生じます。そのため、理想的なニキビ跡治療は①収縮した組織を再生させ、②瘢痕組織を正常皮膚に戻すことになります。しかし、本当にそのような治療は存在するのでしょうか?

答えはお分かりだと思いますが、現代医学ではそのような方法は確立していません。もし収縮した組織を再生させ、瘢痕組織を正常皮膚に戻すことができるならこの世からキズ痕というものがなくなります。熱傷(やけど)やケガの瘢痕や拘縮、ケロイド、妊娠線、水痘(みずぼうそう)の痕などで悩む方はいなくなりますし、手術もキズ痕を残さずにできるようになります。しかし、現実はそのようになっていません。つまり、現代医学ではニキビ跡を完治させることは不可能であり、「いかにニキビ跡を目立たせなくするか」というアプローチをしています(このように記載するとがっかりする方もいると思いますが、専門の医師が治療すれば大きな改善が期待できますのでご安心ください)。

なぜ「サブシジョン+ヒアルロン酸 or 脂肪注入+炭酸ガスレーザー」を勧めるのかと言うと、以下のアプローチによってニキビ跡を目立たせなくすることができるためです。

①収縮した組織を再生させることはできない→サブシジョンで瘢痕組織を切り離し、切り離したところにヒアルロン酸や脂肪を注入することで不足している組織を追加する→ニキビ跡を浅くする

②瘢痕組織を正常皮膚に戻すことはできない→炭酸ガスレーザーで周囲の皮膚を含めてニキビ跡のエッジを削る→瘢痕組織の形を変えることで「ニキビ跡っぽさ」を改善させる

 

つまり、「サブシジョン+ヒアルロン酸 or 脂肪注入+炭酸ガスレーザー」は理想的なニキビ跡治療ではありませんが、現代医学で最も妥当なニキビ跡治療であると考えます。再生医療によって「ニキビ跡が正常皮膚に戻る」ような理想的な治療が実用化されることが期待されますが、それは近い将来・・・というわけではなさそうです。

藤木政英

監修 藤木政英(医学博士)
クリニックひいらぎ皮膚科形成外科 院長

皮膚科学と形成外科学の両面から最善の治療を提供しています。
これまで大学病院、虎の門病院、国立がん研究センターなど、第一線の病院で勤務してきた経験から、医学的根拠に基づく誠実な医療を行うことを心がけています。特に形成外科・皮膚外科の日帰り手術、レーザー治療に力を入れており、短時間で終える治療は初診時に行うことができる体制を整えています(詳しくはホームページをご覧下さい)。

皮膚や形態、機能の病気で悩む方に、「より良い人生を送るための医療」を提供するためにクリニックひいらぎを開院しました。

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